現在の舞鶴市白屋(シロヤ)。明治17年当時、戸数 25戸、社1戸、総計26戸、人数 男70口、女68口、総計138口。
・出典 京都府地誌32~35加佐郡村誌1~4、京都府庁文書、京都府立京都学・歴彩館所蔵
村誌
丹後國加佐郡白屋(シラヤ)村
本村古時志楽郷ニ属シ朝来谷ノ部内タリ、里老云、元長内村ト合一タリシニ何レノ時カ分離スト
●疆域 東ハ同郡松尾・登尾ノ両村ト山嶺ヲ以テ界シ、北ハ岡安村ト耕地ヲ以テ界シ、西ハ吉野村ト耕地ヲ以テ界シ、南ハ安岡村ト山林ヲ以テ界ス
●幅員 東西二十三町五十間、南北十五町三十間、面積欠ク
●管轄沿革 円満寺村誌ニ同シ
●里程 京都府庁ヨリ西北方本村元標ニ達スル凡二十八里八町、宮津支庁ヨリ東南方凡十里、四隣東北岡安村ヘ十町三十間、東南長内村ヘ七町三十間、西南安岡村ヘ凡十町、西吉野村ヘ四町三間<実測>
●地勢 三面山ヲ負ヒ西部ハ平坦耕田相望ム、運輸不便薪足リ炭乏シ
●地味 其色赤黒錯雑、其質中等、稲禾ニ宜シ桑・桐ニ可ナリ、水利不便ニシテ時々旱ニ苦シム
●税地 田<廿丁九反九畝拾七歩>、畑<八丁六反廿五歩>、宅地<八反四畝廿弐歩>、山<反別欠ク>、藪地<三畝拾四歩>、総計<三拾丁四反八畝拾八歩、外荒地四反廿五歩>
●字地 タハタ坪<村ノ西ニアリ、東西二丁十間、南北四丁三十間>、白屋前<村ノ南ニアリ、東西一丁五十間、南北十五丁>、下川原<村ノ東ニアリ、東西四丁三十間、南北五十五間>、池田坪<同上、東西二丁四十間、南北十三丁二十間>、三反坪<同上、東西四丁五間、南北十五丁五十間>、松尾谷<村ノ北ニアリ、東西八丁二十間、南北七丁三十間>、大谷<村ノ東ニアリ、東西五丁、南北一丁十間>
●貢租 地租<金弐百九拾三円廿銭四厘>、山税<金七拾弐銭五厘>、国税<金廿三円廿銭>、総計<金三百拾七円拾弐銭九厘>
●戸数 本籍二十五戸<平民>、社一戸<無格社>、総計二十六戸
●人数 男七十口<平民>、女六十八口<平民>、総計百三十八口
●牛馬 牝牛十三頭
●山 部内山岳アレトモ一帯山脈ニシテ特ニ名状シテ表出スヘキナシ、因テ略ス
●川 白屋川<深所二尺、浅所一尺、広所二間、狭所一間半、流緩ナリ、海水逆行シテ鹹味ヲ含ム、東南方長内村界ヨリ来リ西方吉野村界ニ入ル、長十八丁三十五間>、松尾谷川<深一尺、巾一間、清水緩流、下同シ、本村字松尾谷ヨリ発水シ、字砂川ニ至リ白屋川ニ入ル、長十丁>、今谷川<深五寸、巾三尺、本村字今谷ヨリ発注シ、字砂川ニ至リ白屋川ニ入ル、長二丁>、中ヶ谷川<深五寸、巾三尺、本村字中ヶ谷ヨリ発注シ、字白屋前ニ至リ白屋川ニ入ル、長七丁>、土橋三基<共ニ村往還ニ属ス、一ハ架シテ村ノ西方白屋川ニアリ、長三間半、巾五尺、一ハ架シテ村ノ東方白屋川ニアリ、長三間、巾五尺、一ハ架シテ村ノ東方白屋川ニアリ、長三間半、巾六尺>
●道路 村道三<一ハ村ノ北方岡安村界ヨリ南方安岡村界ニ至ル、長十三丁、巾一間一尺、一ハ東方長内村界ヨリ吉野村界ニ至ル、長十三丁十間、巾一間一尺、一ハ南方安岡村界ヨリ北方吉野村界ニ至ル、長三丁十二間、巾一間一尺>
●堤塘 白屋川堤<白屋川ニ沿ヒ、東方長内村界ヨリ西方吉野村界ニ至ル、長九丁十間、馬踏四尺、堤敷五尺、水量定杭長七尺、修繕費用ハ官民両途ニ属ス>
●社 白屋神社<社地東西十一間、南北九間半、面積百三十五坪、村ノ北方ニアリ、大山咋命ヲ祭ル、由緒詳ナラス、祭日六月十四日>
●物産 大豆<凡四石>、菜種<凡三石五斗>、桐実<凡三十九石>、櫨実<凡百五十貫目>、以上舞鶴市街ニ輸送ス
●民業 男<農・桑ヲ業トスル者二十五戸>、女<各夫業ニ従フ>