餘部上村 郡村誌

 現在の舞鶴市余部上(アマルベカミ)。明治17年当時、戸数 49戸、社1戸、総計50戸、人数 男119口、女95口、総計214口。

・出典 京都府地誌32~35加佐郡村誌1~4、京都府庁文書、京都府立京都学・歴彩館所蔵

村誌

丹後國加佐郡餘部上(アマルベカミ)村

本村古時餘戸里六ヶ村<下安久・北吸・長濵・餘部上下(和田:欠ヵ?)>ノ内タリ、古来変換ナシ

●疆域  東ハ同郡北吸村ト字後山ヲ以テ界シ、西ハ和田村ト山林ヲ劃リ、南ハ上安村ト字奥山ヲ以テ界シ、北ハ餘部下村ト耕地或道路ヲ劃ル

●幅員 東西十三町二十間、南北十七町三十間、面積欠ク

●管轄沿革 円満寺村誌ニ同シ

●里程 京都府庁ヨリ西北方本村元標ニ達スル廿四里余、宮津支庁ヨリ東南方凡七里、四隣北餘部下村ヘ六町廿間<実測>、西和田村ヘ二十三町五十三間五分<実測>、南上安久村ヘ三十町三十六間

●地勢 闔境嶢巒重畳シ、北部梢開ケテ餘部下村ノ耕地ニ接ス、運輸不便薪炭乏シ

●地味 其色赤黒雑糅シ、其質下等タリ、稲粱ニ適セスシテ桑・茶ニ可ナリ、水利不便ニシテ時々旱ヲ患フ

●税地 田<弐拾八丁八反拾九歩>、畑<六丁四反七畝九歩>、宅地<壱丁七反拾九歩>、

山<反別欠ク>、総計<三拾六丁九反八畝拾七歩、外荒地六畝拾壱歩>

●字地 奥山<村ノ南ニアリ、東西八丁十間、南北五丁>、森ヶ奥<村ノ西ニアリ、東西六丁四十間、南北二丁>、以上著名ノ字ヲ挙ク余ハ悉ク略ス

●貢租 地租<金四百六拾弐円三銭六厘>、山税<金八拾壱銭五厘>、総計<金四百六拾弐円八拾五銭壱厘>

●戸数 本籍四十九戸<平民>、社一戸<無格社>、総計五十戸

●人数 男百十九口<平民>、女九十五口<平民>、総計二百十四口

●牛馬 牡牛五頭、牝牛十頭、総計十五頭

●山 <部内山岳多ケレトモ、皆一山脈ニシテ特ニ表出スヘキナシ、因テ略ス>

●川 餘部川<源ヲ本村南方字榎峠ノ麓ヨリ発シ、北流シ村ノ中央ヲ過キ北方餘部下村界ニ入ル、深五寸、巾一間半、長十八丁五十二間>

●道路 村道<北方餘部下村境ヨリ上安村界ニ至ル、長二十一丁八間、巾三尺五寸>

●社 小西神社<社地東西三間半、南北七間、面積二十六坪、本村ノ南方ニアリ、應神天皇ヲ祭ル、創立年代詳ナラス、祭日六月六日>

●物産 大豆<三石六斗>、菜種<三石一斗二升>、以上舞鶴市街ニ輸出ス

●民業 男女皆農ヲ専業トス

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