江戸時代の田辺藩の地誌。
3冊に分冊されている。上巻は「御家中・町方」、中巻は「中筋・東郷」、下巻は「西郷・諸運上」である。
上巻には加佐郡の村数や石高、田辺城と城下町の生成の事情、城中の様子、京極期と牧野期の城内外の変化、城下町の原点となる本町の有力町人や城下町周辺の社寺の縁起がまとめられている。
中巻は現在の舞鶴市西地区以東の村々の村高や社寺、下巻は由良川筋の村々のそれと田辺藩全体の貢租の大要が記される。
田辺藩士磯田閑水(俊次)が享保20年(1735)に著した原祖本に、浜田正憲という人物によってその後の出来事が追補されたものと考えられる。書誌は舞鶴市史史料編の「解説」に詳しい。
参考:『舞鶴市史 史料編』1973 https://dl.ndl.go.jp/pid/9573285
原典:井上金次郎所有、岡山本