『田辺孝子伝』とは

 『田辺孝子伝』は、近世中後期の田辺藩領内の孝子・貞女など、当時の道徳観により、藩より褒賞された領民をまとめたものである。田辺藩士広瀬宗栄によって、文化9年(1812)から文政6年(1823)まで執筆・編纂され、嘉永4年(1851)に出版された。当時、田辺藩で学ばれていた心学の影響が大きい。

 構成は、1~5巻+付録、計5冊、収録件数は、73件の事例の内町24件、村49件である。1件は「溝尻村喜右衛門女」など個人の他、「岡田由里村武左衛門夫婦」や「大俣村与惣右衛門兄弟」の複数の場合もある。年代は、元文元年(1736)から文化8年(1811)の約75年間である。

参考:『舞鶴市史 通史編 上』1993  https://doi.org/10.11501/9576702

原典:『田辺孝子伝』(広瀬宗栄、1928、舞鶴町立図書館)、国立国会図書館所蔵、

info:ndljp/pid/1190762

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