東昇著 井上奥本による明治42年「余部町史稿」編纂
井上奥本(1871 ~ 1933)は、余部町(現舞鶴市)の町長代理・助役・区長・議員を勤め、また在野の国語学者として知られていた。しかし井上奥本家文書の整理を進めると、奥本は、井上家・地元余部・加佐郡・丹後の歴史にも関心を持ち、調査・研究していたことが判明した。そのなかで明治42年(1909)に奥本が編纂した「余部町史稿」は、この調査・研究の成果が盛り込まれており、史料紹介をかねて、内容とその後の明治45年「維新以前地方民政制度調査」への展開について紹介する。
出典:京都府立大学文化遺産叢書16『舞鶴の地域連携と世代間交流 井上奥本家文書調査報告』134-138頁、2019