はびじょう
・福知山市大江町波美小字城山他
・遺構---曲輪、堀切、竪堀、畝状空堀群、虎口、土橋 ・占地---山頂
・標高---70m ・比高---65m ・遺跡地図番号---大江町34
この城は、由良川と宮川の合流地点の小山に位置する。波美の集落は山麓の西側に位置し、この集落より登る道が大手道と思われる。城の西側の尾根は墓地になっており、遺構の一部も破壊を受けている。曲輪は長さ100m程で、中心部分の削平状態は悪い。陣城のようでもあるが、北東に位置する虎口部分の遺構は優れている。堀切を渡る通路は二本の竪堀によって規制され、虎口前曲輪へ入る構造である。虎口前曲輪の前面斜面には畝状空堀群の敷設があり、虎口防禦に重点を置いている。北西の墓地方向には土橋をともなった堀切があり、この西尾根には三本の堀と、丘陵を囲い込むように4m幅の空堀が見られる。墓地の部分も城館として機能したのかは、表面観察のみでは判断できない。
城主に関する記録はない。