『加佐郡誌』は京都府教育会加佐郡部会により、大正4年(1915)に刊行された。当時の折田有彦郡長の序によると、国力の充実には地方の発展が重要であり、そこに温故知新が必要とするため、近隣で府県誌・郡誌が刊行されていることを理由としている。調査・執筆は教育の資料とするため、校長会の事業とし、学校教員があたっている。そして大正14年、刊行10年たち、文化の発達、時勢の変遷、自然の変化、資料の脱漏などあり、改訂版が出された。大正12年の郡制廃止の記念事業としての位置づけもあると記す。内容は以下の通り、前後編に分かれ各7篇、14篇に区分されている。
前編、 郡地誌 1位置、面積 2地勢 3町村情勢 4交通 5宗教 6教育 7軍事
後編、 郡史 1郡史略 2社寺史 3藩史 4町村史 5口碑伝説及名勝旧蹟 6伝説 7産業史
この内、前編の3町村情勢、後編の4町村史・7産業史のテキストを掲載している。
原典:『加佐郡誌』(京都府教育会加佐郡部会編、大正14、京都府教育会加佐郡部会)、国立国会図書館所蔵、info:ndljp/pid/1020163