このブロックには、加佐郡随一の規模を誇る志楽庄が存在し、奈良西大寺や醍醐寺三宝院が領主であった。その一方で、吉坂峠から加佐に侵入する若狭武田氏の軍勢の通路であり、街道沿いに多くの山城がつくられている。1554（天文23）年のコットイ崎の戦いでは高屋城、市場城、溝尻城、小倉姥ケ谷城などが関係しているとみられる。田中城からは志楽谷全体から浜地区までを見渡すことができ、そそり立つ堀切で曲輪を防禦している。在地領主大嶋氏や若狭高浜の逸見氏が活動している。